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​入門編
​あらすじ 

 市民が仕事を持ちながら歌の芸術を生み出す“マイスタージンガー”の町ニュルンベルクに、若い騎士ヴァルターがやってくる。彼はこの町の教会で出会った若い娘エーファと恋に落ちるも、彼女の乳母マグダレーネの「あすの歌合戦で優勝した人がエーファと婚約できるきまりがある」という言葉を聞く。ヴァルターは他の地方出身であったためマイスタージンガーや歌合戦の規則などを知らない。そこでヴァルターは丁度「マイスタージンガーになるための資格試験」の準備にやってきたマグダレーネの恋人ダーヴィトの話から、歌合戦に出るにはまずマイスタージンガーの組合に入れてもらう必要があること、そしてマイスタージンガーの資格を得るには厳しい規則に従って歌を歌わねばならないことを知る。ヴァルターはエーファの愛を勝ち取るために、歌合戦の出場を決意する。

 親方(マイスター)の会合ではエーファの父ポーグナーが「歌合戦の優勝者に娘を譲る」旨を言い渡したために、ユダヤ人書記ベックメッサ―が想いを寄せるエーファとの婚約を夢見て意気込む。しかしヴァルターというライバルの出現にいら立ちを抑えきれない彼はヴァルターの資格試験で厳しい判定を下し、失格を宣言する。親方たちが「失敗だ!」と騒ぐ中、靴屋の親方ハンス・ザックスだけは完成度が低いもののどこか魅力を感じるヴァルターの歌に感動し、可能性を秘めていることを悟るのだった。

​第一幕
1.

 ザックスの仕事場では、彼からヴァルターの試験結果を聞いたエーファが悲しみに打ちのめされていた。彼女を家へ帰らせようとマグダレーネが呼びに来たその時、家の前でヴァルターの姿が見える。エーファは乳母の制止をも聞かず、ヴァルターと駆け落ちすることを試みる。

 

 2人の会話を盗み聞きしていたザックスは何とか駆け落ちをやめさせようと邪魔をする。

 そんな中、ベックメッサ―がエーファの家の前に現れる。彼は自分の彼女に対する想いを伝えようと、セレナードを歌いに来たのだ。ザックスはベックメッサ―の歌も邪魔をしようと、大きな音を立てて靴底をたたく。そこで後から現れたダーヴィトが、ベックメッサ―の意中の相手はマグダレーネではないかと勘違いし、怒りのあまりベックメッサ―に殴りかかる。やがて乱闘は市民全体の暴動騒ぎとなり、ザックスはヴァルターを家に引き入れる。

 やがて町も徐々に静かな夜を迎えていく。

​第二幕
2.

 翌日、ダーヴィトが夜の騒動を詫びるためにザックスの仕事場を訪れる。彼が去ったのちザックスが物思いにふけっていたところで、眠りから覚めたヴァルターから今朝見たという夢の話を聞かされる。素晴らしい夢であることを感じ取ったザックスはヴァルターに夢の内容を歌にすることを提案、そうしてできた歌は資格試験の時とは比べ物にならないほどの感動的な出来栄えであった。

 

 歌合戦ではうまくいくことを願いながらヴァルターが去ったその時、ベックメッサ―が現れる。彼はヴァルターの歌の詩を見つけ、実は歌に秀でるザックスが作詞したものではないかと勘違いする。そこで何かをひらめいたザックスはベックメッサ―にその詩をプレゼントする。歌合戦のための歌詞を手に入れたベックメッサ―はエーファと結婚するという野望を胸に、上機嫌で帰っていくのだった。

 続いて婚礼衣装姿で現れたエーファが、靴の修理を頼みにザックスのもとを訪れる。戻ってきたヴァルターの歌い声を聞いたザックスは彼の勝利を確信し、ダーヴィトとマグダレーネを呼んだうえで喜びと共に新しいマイスター歌曲の誕生を宣言する。

 

 様々な市民や観客たちの交流が静まると、いよいよ歌合戦が開始された。だが最初に歌いはじめたベックメッサ―は歌詞がうろ覚えのためうまくいかず、観客たちを仰天させる。そして笑いものとなったベックメッサ―はザックスの陰謀であると言い訳をする。しかしザックスは慌てることもなく、真の作詞者であるヴァルターを登場させるのだった。

資格試験には合格しなかったものの例外的に参加を許されたヴァルターは、見事な歌を朗々と歌い上げ、人々から賛美される。

そして彼は優勝を勝ち取ったとはいえ一度は親方(マイスター)の資格を得ることを拒否するが、ザックスにドイツ芸術を尊ぶよう諭され、芸術の可能性に胸躍らせながら資格を手にする。そして最後には、市民芸術のすばらしさと名人ザックスの偉大さを讃えた観客の歓声で幕が閉じられる。

​第三幕
3.
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